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映画 「ブロークバック・マウンテン」見た

話題の(ってなんでもつけたくなる)ブロークバック・マウンテン見ました。
(ところで最初「子ぎつねヘレン」って話だったんですけど、断固絶対わーって泣くから!と拒否りました。今までに見たことのないようなレベルで泣くぞって。実際家族が見たそうですが、マジでうちのペットとちょっとカブって悲しくなったそうです。その感想で十分です。)

エンドロール流れ始めたころの感想、えーーこんな映画が今年の賞総ナメ?…と思いました。すごいハードル上げてたのもありますが、なんか想像した純粋な恋愛(不倫)もんっていうかこういうことが起きましたって主要なエピソードを最低限くっつけただけのなんかすごく淡々としたもんに感じました。(最近見た大河ドラマの総集編みたいだ)悲しいとこは表面的な涙がちょっとうかんできたけど、まだそれでも映画に感動したっていうのとは別でした。
たぶん海外とかで、この映画にハマった人とかがいっぱいいるみたいなぼんやりしたことを聞くことがあったんですけど自分は全然それにはならなかったなと思いました。

その後、真っ暗な中自転車飛ばして、さらにそのあと数十分何もすることができずぼーっとしてなきゃいけない時間があったんですけど、その中ですごい思い出してました。どんな内容だったかと。これは自然主義…じゃなくて(←定義がちがってて微妙にさとされたことがある)夏目漱石的な何があるわけでもなく…みたいなやつで(正確には色んな劇的なことがあるんだろうけど自分にはそう思えた)難しい邦画が理解できないような表現であるのかなーと、自分まだ子供だしなーとかぼんやり思いました。
一方わかんなかったと思いながら内容が思い返されてたら、だんだんなんとなく好きになってってる自分がいました。結局幸せだったんだなと。あれ?幸せ?なにが?となんか考えが続いて、あそこ意味わかんなかったな、さっきまではどうでもよかったけど気になってきたとか。
そういうとこを補うために原作を読んだんですけど(安かったし、原作と全然違うじゃん!と楽しむのが面白い)それはまたあとで。(ところで原作が映画にもなった「シッピング・ニュース」書いた人と同じとは知りませんでした。(ケビン・スペイシーが見たくて行ったんですが)あの映画はこれ以上に何も感じませんでした。 ←だから今回と同じ反省をした)

<以下やんわりネタバレ>


とりあえず見た当時思ったことは性表現がろこつなとこあるなってかんじでした。表面的なことですよ。女性とやるときにぽろりした瞬間ぎりぎりで次の場面に写るとか、そんな描写わざわざ必要?と思いましたけど男性にも見やすくするためかなーとかいらんこと考えました。(女優2人が胸見える(笑)みたいな情報があっていつかなーとは、・・思ってしまいましたけど!)
何書いていいのかわからなくなってきましたけど、聞いたとこによるとストレートの男性2人の関係が友情から恋愛感情に移る話みたいなことを聞いてたんですけど、あっきらかに1人は初対面からその気じゃん!とツッコミいれました。その時点でかなりこの作品から一歩引きましたよ。まああらすじに流されるのもどうかと思いますけど、うそはいけないようそはと。でも原作とか読んで、映画は原作よりはそういう(異性愛者同士がという)意図では作られてるっていうのはわかりました。というか原作では最初っからゲイですよって風に書いてるみたいでしたし。
それはそれとして、とにかく山々が美しいとか風景が壮大で美しいって話も聞いてたんですけどそんなには何も思いませんでした。(映画の感想に通ずるのかも)そう思おうと見てたら、「羊がかわいいなあ~」一色で見てました。 (でもやっぱり、ちょっとでも好きになってきてからこの風景を思い出すと、なんか物悲しい気分になったのは確かです)

ブツ切りの感想ですけど、女性2人はなんかかわいそうだなーと始終思いました。「ビューティフル・マインド」と似たようなかんじです。(これに限定することじゃないんだけど)結婚する直前直後までは若々しくてかわいいのに次の瞬間には所帯じみて見えることのがっかりすること。いや、そういう表現なのはわかるけどなんか夢が壊れる瞬間というか。(笑) まあそれが書きたいんじゃなくて、男が苦労かけてそれに悲しんでてかわいそうだなって気持ちになりました。ちなみにアン・ハサウェイ派です。どんだけ歳とった設定でも若くてかわいすぎて失敗だな(笑)と思いました。
そういえば、そうアルマがかわいそうだなと思えても、どうせ2人結婚(はまだ?)してるんでしょっていうすごい色眼鏡で見てしまったことは事実です。それを知らずに見たかった気もします。でもそれにしても、こういう役柄でもこの2人が結婚したってのはなんかいい話ですね。他に共演がきっかけで結婚したって俳優あんまり知りませんけど、唯一知ってるのはやっぱ「ビューティフル・マインド」のポール・ベタニーとジェニファー・コネリー。2人のあの役柄で結婚っていうのが意外で好きです。(ちなみに役者としてはポールベタニーファンでジェニファー・コネリーは顔がめっちゃ好き)

あとなんかひどかったのは、予告に終盤の重要な場面が入ってたことです。全然純粋に感動がありませんでした。(まあ公式の監督インタビューでオチ言われたこともあるんですけど)
でも、原作読んで、あんまり意味がわかってなかったことに気づきました。ちょっとわかりにくいとこに隠してたっていうのも、映画見た時点では、あれ?あえてわかりにくくしてるのかな…?って思いつつ無視したようなかんじでした。原作でははっきり書いてあったんで、理解が深まりました。深まったといえば、青い服がジャックの服だとわかったんですがもう1つがそんなに重要だとは思いませんでした。こっそり取ってきたとかきれいに二重にしてあったとか細かいとこまで知ると、初めて感動した気分です。

もうひとつ、映画ではラストはほんとに淡々としててあんまり悲しくないように見えてしまったんですが、やっぱり原作読んで全然違う印象に変わりました。(最初別れたときなんかしゃがみこんでしまうほどだったのに、最後は特に動揺してる風でもないし…と)自分行間とか読むのヘタですからね、はっきりそう書いてくれないとわかりません。目の前に映るもんがすべてってかんじで、最近の若者みたいなかんじです。



原作見ての感想ですが、まずファーストコンタクトでびっくりしました。書店でぱらぱらっと開いてみて、字でか!!と。行間もでか!絵本かと思いました。しかも厚さもないですし。でもまあ読んで見たらそんなの気にならないだろう… と思ったらホントに気にならないで、あいまに他の小説開いたら字ちっちゃすぎて見えないほどだったんですが、夜サッカー見ながらぽつぽつ読み始めて、風呂入ってごはん食って寝る前にちょっと読んだら読み終えてしまいましたよ! …と怒りそうになったら、ちゃんと「短編」って書いてあったんで納得しました。(本読むのそんなに早くないのにびっくりした)こんな本状の形にするのも大変なんだなと。

あと基本的に、映画は原作に忠実なんだなということがわかりました。あまりに同じようなかんじなんで、映画を文字にしただけのものかと思いました。でも原作にはあるのに映画にはなかったり、逆もあってそれは面白かったです。他に映画の原作だかほんとに文字化しただけのかどっちかわかりませんがいくつか見たことがありますけど、どっちも片方づつで成立してるのに、両方見た場合さらにどっちにもない新たな世界が見えるようでそれがちょっと快感です。不純かもしれませんけど。(想像力の足らないとこを補ってもらってるかんじ)

なんか余計な話なのかもしれないんですが、2人が長く続いたのってあんまり会ってなかったからじゃないかと思ってるんですよね。不倫という立場上のもんとか。あのあとすぐ一緒に暮らしてたらすぐに冷めたんじゃないかとか、すごい斜めに見てますけど、それほどなんか愛情っていうのを(まあ最初は)感じなかったです。

ところで意味わからないって言ってたイニスの娘が結婚報告に来たとこなんですけど、それを解決しようと原作見たんですが書いてなくてすごいがっかりしました。だから行間を読めって話ですね。(映画の)
ああ、あと時間経つのが早すぎて誰が誰だか途中から見失ったりしたんですけど、酒場のバイトの子はなんのために出てきたのか?っていうのもよくわかりませんでした。そういうもんだと思うしかないんでしょうけど。

そういえば、最初この映画の存在を知って、公式見たときかなんかに2人の顔を見たときの最初の感想、まゆげ!!でした。ホントにそれだけでした。あとでジェイク・ギレンホールがアイドル的存在だと知ってそっから徐々に印象を改めていきました。
ヒース・レジャーは、「ロック・ユー」を見てふーんと思って「恋のからさわぎ」っていう映画を1回見てそれは映画自体を好きになっただけで、結局「知ってるだけ」の人のイメージだったんですが、これで印象が変わったのは確かです。
それと2人酒飲みすぎじゃないですか。てっきりアル中で死ぬかと思いました。

なんか微妙に後付でちょっとずつ伸ばしてるかんじです。2人が初めてやっちゃうとこで、原作読んだのと+人様の解釈見たのとで全然思ってたのとちがうのがわかりました。つまり1人はさわりあうだけの希望でさそったのに一方は全力志向の人間で中途半端はゆるさんってことでいきなりあんな暴挙に出たっていうわけですよ。正直映画見てたら全然そんなふうには思えなかったけど、でもすごい納得したかんじです。あの場面でつっかかってたんですよね、え~~そんなんあるかー?と。
だらだらした感想でした。

by chemicalbird | 2006-03-31 07:28 | 映画  

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