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映画「手紙」 と犯罪加害者

下の記事に続けて書いてたんですが長すぎて不親切と感じたので一応わけてみました。



d0000530_12434496.jpgついでに映画の「手紙」ですが、これもWikipedia見て、主題化が「高橋瞳」なのがわかりました。たしかにそういう言い方をすればそうかもしれません。ただ、映画の印象がCM効果でほぼ小田和正だった(でもちろんEDで感動した)のと、高橋瞳で印象がちょっと軽くなって余韻がふっ消えたので、少なくとも映画見てるときはこの最後の歌の人、どうかな~・・と思ってました。

手紙自体の印象ですが、同じ映画を見た兄弟が、「沢尻エリカの関西弁で異様に冷めた」と言ってました。これは、この映画に対しては関西の人が見るにはしょうがないかも。そもそも「そういう微妙な方言」をねらってでの演出もあると自分の経験からあるので、そういう意図があるのかと思ってました。(たぶんこれは前向きな考え方かもしれません)
でも、そういう違和感がありながらも、沢尻エリカの関西弁が、話が進むにつれてうまくなってきた印象も受けました。とにかく私としては、すごいがんばってるなって好印象はありました。

ただ沢尻エリカの役はどうなのよと思います。主人公が救われないのに対して、ああいう人って身近にそうそういる人じゃないよと思います。たまたま沢尻エリカ役が身近にいただけで助かったって話に見えます。

まああの役おかしいなーと思ったのはともかく、犯罪被害者と加害者の立場っていうものが、これを通じて多少は実感できたんじゃないかと思います。この映画見るちょっと前に、ニュース番組とかで刑務所のネタやってるのを見ました。刑務所の過剰収容かなんかの話。それに対してどう思ってるか収容者のインタビューがあったんですが、確かに私は犯罪者って呼ばれる人に脅威を感じます。人じゃないような感覚すらあります。(あらためて言葉にするとすれば)そういう異様だと思ってた人のしゃべる姿(顔も声も加工してあるけど)を見て、アレ、自分の今まで抱いてたものってなんだったんだろと考え込みました。ふつうの人で、それどころかすごくまじめな人だったんです。それはテレビ用につくってるってわけじゃなく、内面から人の良さがにじみ出るような悪く言えばちょっと弱気でとにかく敬語も日常的なものでちゃんとした大人のしゃべり方の人でした。
ニュースの特集はそれに続いて、出所後の話に移りました。犯罪加害者ってだけで周りから異様な目で見られたり、それに加えて制限があってまともな生活ができなかったり、結局そういうことがあってかなくかまた刑務所に戻ってくることもあるって話だったと思います。なんていうんですか、出所した人を保護するとか面倒見るとかする人だかに言わせれば、もっとふつうの人間としてみてやってほしいということでした。確かに犯罪をおかしたことは歴然として悪いことだけど、そのことでその人の全部を否定したり避けたりすることはやめてほしいと。
もう映画だかニュースだかどっちがどっちで言ってたことか判別つかなくなってきました。もっとすぐに書くべきでした。

とにかく映画見て思ったことは、1つの犯罪でその人のそっから以降の人生全部狂うことはもちろん、それどころか家族も一生それまでじゃいられなくなる(かもしれない)ことがわかりました。そんなこと考えたこともなかったので。
しかもたぶん「犯罪の加害者」っていうのはじぶんがなる可能性のまったくないものじゃなくて、十分今日でも明日でもなりうるものだって思う必要があります。まあ前も感じましたが交通事故の加害者かもしれないし、他に人を傷つけることがあれば、やろうと思ってやったものじゃないものもあるかもしれません。犯罪者っていうものがすごく遠いものなのが問題です。他にだってたとえば体に障害を抱えてる人だって、外国人であっても、実際身近にいる人ではありません。それが逆にすごく閉鎖的な感じがします。それだけ今目に見えないことがどれくらいあるんだろうと自分の無知が怖くなります。



朝起きてすぐ書いたらやっぱ考え方も閉鎖的な方に向かっていきますね。そういえばごはんもまだなんですよ。




そういえば、展開としては、ひたすら時間通りに時間通りに、マイナスにマイナスに進んでた気がします。ホントにこういうことが現実にあったら、こういうふうに人生展開するんだろうなっていうものを、救いがなくひたすら描いてた気がします。もっと、映画とかドラマ的に明るい話題とかあってもいいだろうに、ひたすら負の感情がつぎ込まれてました。まあホントにそれに関してはツッコむべきとこはないしそういうもんだと思うしかしょうがないんですけど、見てて素直に疲れました。これが純粋に描いた結果だとしても、映画としておもしろいかどうかはわかりません。

主人公(山田孝之)がお笑いの方向に走った理由もなんか釈然としないままでした。まじめな性格で勉強ができてそんなに明るいわけじゃないって性格だったとしても、ああいう笑いを取りたいとか笑いのためには明るくできるという面も持ってるかもしれません。
でも少なくともあの映画の中では、そういう面を感じることができなかったので後付け感があったのかもしれません。もっと、こう、なんかほしかったです。
ただネタはおもしろかったです。かなり笑いました。なんか今流行りの、キャッチーな振り付けとかもよく考えられてるなと思いました。

希望といえば、CMからして、「兄弟の関係」がもっと描かれるもんかと思ってました。それは先入観ではあるんですが、映画を見たあともそういうもんがもうちょいあってもよかったんじゃないかと思います。兄弟の関係がなんか希薄なんですよね。最初どんだけ信頼し合ってたかっていうもんが。言葉として、「兄は弟の受験のために働いて、弟はそんな兄を慕ってました」とか語られはするんですが、あと子供のころのエピソードとかも手紙として文字で出てきますが、これもなんか関係性の裏づけとしてはインパクトが弱かったです。

最後までホントに救いがないのも悲しいですね~CM内の「弟が兄を捨てる」っていうセリフは、中盤で出てきて、終盤でそれを撤回するもんだと思ってたので、まさか最後それで終わるとは思いませんでした。悲しいですね~。

楽しめたのは、山田孝之の年齢の移り変わりでした。
最初が大学受験前の高校生。これも違和感なかったですし、たぶん本人の実年齢と近いくらいの年齢を経て、それよりちょっと大人びたサラリーマン役→5歳くらいの女の子のお父さん役 と、それぞれ見た目や語り口に違和感がないどころか、どれも年相応に見えました。髪形の演出とかもそれも見事だと思いますけど、表情にもやっぱり違いがあったんだと思います。なんか山田孝之のすごさを感じました。
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by chemicalbird | 2006-12-03 08:55 | 映画  

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