いわゆるゴールデンタイム・夕方から夜くらいの時間帯にTVあんまり見る習慣がなくて(見たいのあったらあらかじめビデオにとっとく)、たまたま家族が全員出払っててもインターネットするくらいだったんですが、今日はなんとなくTVの前にいました。
ザッピングする定番のチャンネル決まってるんですが、それを順にたどっていったらWOWOWがつきました。WOWOW=ほとんど映画なので、あんまり途中から見てそっからずっと見続けるってことはないんですけど今日つけたときやってたのはなんかなんとなく気になる場面だったのでしばらく見続けました。
あっきらかに画面に映ってる2人は日本人か東アジアの人っぽいのに、英語でしゃべり合ってて、字幕も下に出てるっていう状況になんだこれって違和感持ったのがきっかけでした。
どういう話なのか+いつごろの映画なのか気になったので、デジタル放送なので「番組内容」を画面に表示させてみると、なんか映画じゃなさそうなことに気づきました。さらに年号はなくて「戦後60年…」とか書いてあるので、ごくさいきんのドラマだって知りました。
WOWOWも戦後60年ドラマやるのか
と関心してたら、出演者にひっかかる名前がありました。「マコ・イワマツ」って。最初感じた違和感はこのへんに答えがありそうな気がしました。はっきりどんな人かは思い出せなかったんですけど、名字・名前も日本人の名前っぽくて外国からの逆輸入っぽいんだけど、でもなんか日本人として外国のなんかの映画の賞受賞してたような…?
と思ったらよく聞いた名前なのは、アカデミー賞ノミネートされてたからみたいでした。さいきん渡辺謙がノミネートされたときに改めてよくクローズアップされてた人でした。(確か対談とかTVの企画でしてたはず)
で、そういうなんかのたぶん賞取った人で、たぶんアメリカ在住っていうのも頭のどっか隅にあって、そういう人がわざわざ出るドラマなんだと余計見たくなる動機にはなりました。
でもちょっとした興味だけで、すぐ変えるつもりでした。
主人公は上川隆也で、マコ・イワマツは東南アジアから日本に来た外国人みたいなことになってました。家でもてなしたりその後ちょっと田舎を観光したいというと宿泊先まで手配して親切にしてなごやか~に別れたのに、その後宿泊先に現れなかったと知って、そのうえ断りの連絡もなかったので嫌な気持ちが残りました。宿泊先が得意先だったかなんかだったので、上川は「外人が外人が」と結構差別的なグチこぼしてました。そのあとナレーションで「その後本人から連絡は何もなかった」とかでしめるんですよ。その後3年後とかになったりして。
は?って思いました。なんか謎を残すような展開しといて解説がなにもないのか?!と。こういう手法なのか?って思いました。作品によってはなんかこういうのとかってマジでありますしね。謎っぽいだけみたいな。それかと思いました。
なんかちょっとむかついてたら3年後に続きがありました。本人は死んだけど、その孫娘が出てきました。確かに本人から連絡はないわな~!と。なんか謎がちょっとずつとけていくうちに、あんまりチャンネル替える気なくなってきました。ただ上川ん家泊まったとき日本語しゃべれない風だったのに、「浴衣の着方わかりますか?」って聞いたら思わせぶりにゆっくりうなずいたり、床に敷かれた布団に横たわる前、大事そうにシーツの表面を撫ぜたりする伏線みたいなのが気になって気になってしょうがなかったので、ヨシ、それがわかるまで見ようと思いました。
そしたらそれがわかるころにはもう怒涛の流れですよ。もう替えられないとこまで来てました。(笑)さらにボロッボロ泣いてました。もう~~こういうの弱いです。
でもちょっと引いたのは、木村佳乃が亡霊として(それはあとでわかる)現れたあたりです。特攻隊で終戦後からずっとサイパン(?)で暮らしてたマコ・イワマツなのに、廃墟の実家に帰ったら「妹」が木村佳乃で出てくるんですよ。つまり若い。実際その後「5歳違いなのになんでだろ」とかいうセリフがあるんですけど、こ~~ういうのはあんまり好きじゃありません。つまり自分の妄想ってことですよね。妹の手料理食べてお茶入れてもらって布団敷いてもらってそこで寝たんですよ。そんな、想像で、やりすぎじゃ!とチャチャ入れてたら、なんかその妄想がものっすごい現実的なことに結びついてくるんで、めちゃくちゃ納得しました。これは大いにアリだと。(’ロ’)ポカーン
なんかめっちゃうまいことになってるなあ~~としきりに関心しまくりでした。最後誰が作った話かと思ったら
山田洋次でした。(「
たそがれ清兵衛」もこの人だったのか)
なんかいいもんを見たなと。
それとは別に、気になる表現もありました。たぶん60年ぶりくらいに日本に戻ってきたマコ・イワマツの役ですけど、日本のあまりの変わりように驚いたと言ってました。つまり主に都会の様子。車が走ってたりビルがあったりとかそういうこと。確かに恐ろしげに描かれてました。「攻撃的だ」とかって表現でしたっけ。
私もね~何を急に語るのかと思えば、北海道行ってちょっと感じました。
このへんでいう「ちょっと田舎のほう」っていってもどこ向いても人工物が目に入らないことはありませんでした。(と言っても今住んでるとこに自然のものは何ひとつない。空くらい)
北海道も数年前に1回行ったことあったんですけど、小樽とか都会のほうでした。今回知床半島を中心に基本何もないとことかひたすらバス移動する時間がほとんどだったんですけど、バス移動だけあってもちろん道路のアスファルトとか標識とか人工物はありました。(さすがに森ん中に身一つで入っていく決心はない)ただ必要最低限ってかんじです。家がまばらにあるとこも電柱と家以外は畑か山でした。(畑は一応嫌な対象には入りません)
これを見て、ふだん快適だと思って暮らしてるとこがいかに息苦しいところか視覚的に知りました。マコ・イワマツの気持ちもわかるとはいえないかもしれませんが同じような気持ちを感じたと思います。
さいきんの地元といえば、土地が少しありさえすれば商業施設を建てたり最低無人駐車場をつくったり、空き地として放置しとく場所は1つもありません。土地=お金。お金になる。確かに無人の駐車場、さいきん便利だって思うことがありました。ただそれは駐車する場所もないほどものがいっぱいいっぱい密集してるわけで… 余裕が1つもありません。
人口が少ないっていうのはいいもんだと少なからず思いました。結局何が言いたいのかわかりませんが、日本のものの大事さ・着物とか家の様式とか和食とか、そういうのと自然というか木をとりもどしていきたいなと思いました。都会って自然破壊そのものを目の当たりにするものだと思いました。
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ドラマは「
祖国」っていうタイトルでした。あんまりタイトルではピンときませんが。
あらすじを何気なく見たら、さっき私がつたなく説明したことがすごいコンパクトに数行にまとめられてました。なんか意味なく反省しました。(汗)